学生の皆さん、夏休みの宿題は終わりましたか？
そうでしょう。終わっているに決まっています。あとは提出を待つばかりでしょう。
でも、ちょっと待ってください。
夏休みの宿題はみんながやっています。ただ提出しても、提出した数多くの生徒の一人にすぎません。
そこで、提出する前にちょっと手を加えてみましょう。
ほんの一手間で、夏休みの宿題は驚くべき料理へと変化をとげるのです。
さあ、あなたも夏休みの宿題に一手間加えて、先生の寵愛を恣にし、学校を傾けましょう。
夏休みの思い出がいっぱい詰まった、絵日記。
それを味わい深い煮付けにしてみました。
先生は夏休みは休んでいると思いがちですが、とんでもありません
。
きっと忙しいのです。お盆に帰省するヒマもなかったに違いありません。
そこで、絵日記をふるさとの香りあふれる煮付けにすることで、先生の里心をたくみに刺激しましょう。
- 材料
- 絵日記 … 一冊
- 醤油 … 大さじ2杯
- 砂糖 … 大さじ5杯
- 水 … 200ml
- はちみつ … 大さじ3杯
- 焼酎 … 100ml
- 酢 … 大さじ2杯
- 絵日記を書く時の注意としては、水性のペンで書かないことが大切です。水性インクが溶け出すと、とても絵日記とは思えません。
鉛筆か、油性のマジックを使いましょう。
- 絵日記と焼酎以外の材料をボールでよくかき混ぜ、水に溶かします。少々砂糖がザラザラすると思いますが、あまり気にしないでください。
- 鍋に絵日記と、２で混ぜたものを入れ、弱火で一分ほど煮込みます。
火を止める直前に焼酎を入れ、軽くアルコールを飛ばします。完全に飛ばしてしまってはいけません。
- 朝まで放置してできあがりです。
出来上がった煮付けは少々べとべとしていますので、大きめのタッパーに入れ、蓋を開けて学校に持って行きましょう。そうすれば、においに引き寄せられたカブトムシが飛んできて、絵日記にちょっとしたアクセントを加えてくれるでしょう。
自由な研究、それは自由研究です。
アサガオの研究をしようと、ヒルガオの研究をしようと、ユウガオの研究をしようと、チョウセンアサガオの研究をしようと、誰にもとがめられることはありません。
しかし、自由研究で羽目を外しすぎていては、今後の学習に差し支えが出ます。画一的で、型にはまることも時には大切なのです。
そうした思いを込めて、自由研究を型にはめ、ぎゅうっと押し、詰め込みましょう。
先生も、あなたが自由というものを所詮、与えられた自由であることを知っていることを感じ取り、思わずほくそ笑むことでしょう。
- 材料
- 自由研究 … １研究
- 押し寿司型 … 1型
- 酢 … 大さじ2杯
- 砂糖 … 小さじ１杯
- 山椒の葉 … 適量（お好みで）
- 酢に砂糖を溶かし、自由研究にまんべんなくなじませます。
- 押し寿司の型に自由研究を詰め、上に山椒の葉を乗せます。
- 上に蓋をのせ、思い切り押します。
- ひたすら押します。
- とにかく押し続けます。
- もうそろそろいいかな、と思ったらできあがりです。
- 言い忘れていましたが、自由研究の題材には昆虫採集を選ばないようにしましょう。先生などが引くことになります。
夏休みにしか会えない友、それが夏休みの友です。
夏休みの友は、毎日毎日、あなたに漢字のドリルや、計算問題や、そしてプチコラムを提供してくれる、かけがえのない友達です。
しかし、友と思っていた相手に裏切られる、そんなこともあるのが人生です。友のやさしさに甘えていては、いつか大きなしっぺ返しを喰らうことがあるのです。
しっぺ返しを喰らうのはかないません。むしろ喰らわせてやりたいのです。そういうあなたは、まず夏休みの友を裏切ってみましょう。
先生も、あなたが油断のならない人物であることを高く評価し、他校へのスパイとして大いに重用してくれるに違いありません。
- 材料
- 夏休みの友 … 一人
- 包丁 … 一丁
- 酢 … 一合
- 練り梅 … 適量
- 夏休みの友を裏返します。
- 包丁を軽く押し当て、裏表紙を細かく切ります。この時、皮一枚を残すようにして、裏表紙がばらばらにならないようにします。包丁は手前に引くようにして使ってください。
- 練り梅を裏側に塗りたくります。
- 酢を一気に飲み干します。これは裏切りというのは、裏切った側にも苦しいものを残すということをあらわしています。
いかがでしょうか。
料理も一手間加えれば、アッと驚くほど味が変わります。
残り少ない夏休み、あなたなりの工夫で、宿題を飾ってみてください。
