ふたご1 「よく考えるとヤドカリというよりはヤド不法占有だね。」

ふたご2

「まあヤドの主人はだいたい死んでますがね。」

ふたご1 「中国では中秋節というお祭りの時期に月餅を贈る習慣があって、一年間で最も月餅が食べられる時期なのですが。」

ふたご2

「はい。」

ふたご1

「ここ数年、高級月餅などがどんどん増え、さらにブランデー、お茶、純金、あげくのはてには住宅つき月餅まで販売されるほどの状態になっているということです。」

ふたご2 「えらい抱合せ販売ですねえ。」

ふたご1

「この背景には月餅にかこつけて、役人などへの賄賂を贈る風潮があるのではないかと見られており、当局も抱合せ販売を禁止する方針だそうです。」

ふたご2

「やはり賄賂とお菓子はセットなんですか。」

ふたご1

「中国では年間10万件ぐらいの汚職事件が摘発されているといいます。表ざたになった数だけでこれだけあるということは、実際にはその数倍もの数の汚職事件が有ると見てもよいでしょう。ということは年間50万件で、一回あたりの贈賄額が10万円としても総額500億円です。100万円とすれば5000億円です。1000万円とすれば5兆円です。これはもはや立派な産業のひとつと見てもよいのではないでしょうか。」


ふたご2 「まあ一件1000万円はちょっとないような気が。」

ふたご1

「巨大産業があれば、それに付随する関連サービス産業なども発展するのが資本主義社会の常です。もちろん賄賂産業もその例外ではないのです。」

ふたご2 「産業ですか。」

ふたご1 「この月餅もいわゆる賄賂産業の一典型例ですよ。」

ふたご2 「そうなんですか。」

ふたご1 「きっと中国では賄賂アナリストや賄賂トータルアドバイザーや賄賂コーディネーターや賄賂エグゼクティブプロデューサーや賄賂トレンドウォッチャーなども登場しているのでしょう。」

ふたご2 「わけのわからない職業の人が増えましても。」

ふたご1

「書店に行けば『賄賂の渡し方』などのハウツー本があふれ、駅前には賄賂教室、通信教育なども花盛り。」

ふたご2

「えらい堂々とやってますねえ。」

ふたご1

「テレビショッピングでは高い枝の上にいる相手にも楽々と賄賂を渡せる『高枝賄賂渡し菓子箱』も販売中。」

ふたご2 「そんな場所にいる相手に渡してもいいことは何もないと思いますが。」

ふたご1 「サントリーが清涼飲料水、デカビタCのラベルにはがしやすい易剥離感熱ラベルを導入しているそうです。」

ふたご2 「はがしやすいラベルですか。」

ふたご1

「リサイクルのためにはやはりびんのラベルがはがしやすいほうがいいですからね。」

ふたご2 「なるほどそういう目的ですか。」

ふたご1

「しかし単純にはがれやすいラベルでは、自動販売機やコンビニで売る場合に困ってしまいます。そこでこの易剥離感熱ラベルは、耐結露性というのを持っていまして、結露して水がついた場合でもはがれないようにしているというのです。」

ふたご2

「なるほど。」

ふたご1 「こういったリサイクルの際の手間を省く技術は、リサイクルの効率を上げるのにとても重要です。誰でもめんどくさくないほうがよいですからね。」

ふたご2 「まあそうですねえ。」

ふたご1

「ですからこれから先はもっともっと楽になってくるのではないかと思います。」

ふたご2

「そうだといいですね。」

ふたご1

「たとえばジュースの缶もいつ、どこに捨てても回収できるようにするとかですね。」

ふたご2

「いやポイ捨てまではカバーできないんじゃないんですか。」

ふたご1

「いえ、付属のゴミ箱に捨てればいいのですから楽なものです。」

ふたご2 「缶一つ一つにゴミ箱ですか。」

ふたご1 「こうしておけばいちいちゴミ箱に捨てに行くという手間も省けます。」

ふたご2 「その町中に置きっぱなしになった無数のゴミ箱はいったいどうするつもりですか。」

ふたご1

「ゴミ箱の底に生みつけられたウミガメの卵がかえれば、海まで持って行ってくれるではないですか。」

ふたご2

「海がゴミだらけになるわっ!」

ふたご1

「最高検察庁が裁判の冒頭陳述や論告求刑を口述で行なうことを原則とすることを決めまして、書類の朗読を中止するように全国の検察庁に指示したそうです。」

ふたご2

「そうなんですか。」

ふたご1 「裁判関係者に、わかりやすく伝わるようにという配慮だそうです。今までのように、法令用語を書き連ねた文章を淡々と読まれたのでは、傍聴人や被告も聞いていられません。」

ふたご2 「まあそうかもしれませんが。」

ふたご1

「簡潔な、やさしい言葉になれば、新しく導入される裁判員制度で一般から集まった裁判員の方々や、そしてなによりも被告にもやさしく伝わりやすいということなのです。」

ふたご2

「そうかもしれませんが。」

ふたご1
「地球だけではなく、被告にもやさしい。そんな世の中が実現しようとしているわけです。」

ふたご2

「被告メインになってきてますが。」

ふたご1
「我々も被告のリサイクルなどを心がけよう!」

ふたご2 「再犯かよ。」

7月8日、被告甲子園。

 

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