ふたご1

「クリスマスは久留島通春。」

ふたご2

「誰だか知りませんが違うことは間違いないでしょう。」

ふたご1 「キリンビールが行なった調査によりますと、国別消費量では中国、一人当たり消費量ではチェコ、消費の伸び率ではタイが一位となったそうです。」

ふたご2

「なるほど。」

ふたご1

「これまで紹興酒や老酒ばかりだった中国でもビールがたくさん消費されるようになってきたわけです。」

ふたご2 「青島ビールなどもありましたから飲むほうにはとくに抵抗などはないでしょう。」

ふたご1

「料理店のテーブルの上に飛び乗ったひょうしに割れたり、敵の頭をびんで殴ったりする消費分もありますからね。」

ふたご2

「中国でもさすがにそう日常生活ではないですよカンフーアクション。」

ふたご1

「そして一人当たり消費量がチェコです。これは以外。」

ふたご2 「ドイツ人も多いですからイメージ的には飲む方も多いのでは。」

ふたご1 「しかしドイツは3位です。そう考えるとチェコ人には何か秘密があると思いながら次のタイです。」

ふたご2 「もやもやしたものをかかえながらですか。」

ふたご1 「タイにもシンハービールなどの名門ブランドはありますが、今年の伸び率は14パーセントと驚異的です。」

ふたご2 「それはまた多い。」

ふたご1 「いったいタイに何があったのか。その謎をとくために、私は某ビルの屋上のビアホールに潜入しました。」

ふたご2 「この季節に屋上ビアホールですか。」

ふたご1

「寒くて死にそうになったので撤退しました。」

ふたご2

「経営者にも撤退するように勧めてあげてください。」

ふたご1

「そんなわけで近くの居酒屋に潜入しなおしました。すると、そこでビールの消費に関する驚くべき証言を得たのです。」

ふたご2

「証言ですか。」

ふたご1

「そう、『とりあえずビール』です!」

ふたご2

「まあ言いますが。」

ふたご1 「居酒屋では人はとりあえずビールを頼んでしまうのです。もしくはカシスソーダを頼んでしまうのです。」

ふたご2

「話がややこしくなるのでカシスソーダはおいておいてください。」

ふたご1

「つまり、タイでは『とりあえず』の数が、前年度より14パーセント多くなったのです!」

ふたご2 「とりあえずの数」

ふたご1 「朝のあいさつも、『おはよう、ルークパンチャマとりあえず、いいお天気だね』」

ふたご2

「天気がとりあえずってどういう状態ですか。」

ふたご1 「そしておもむろにビールをぐびぐびと。」
ふたご2 「朝から飲むな。」

ふたご1

「タイでさえこんなありさまですから、チェコではもっとすごいとりあえず社会となっているのでしょう。」

ふたご2

「そんなありさまと断定はしないで欲しいものですが。」

ふたご1

「昼のあいさつも『こんにちは、とりあえずクレメンティス。とりあえずとりあえずいいお天気だね、それにしてもとりあえず、とりあえずだよまったく。とりあえずだねえとりあえず。』」

ふたご2

「中身がないことこの上ないですよ。」

ふたご1

「『とりあえず中身がないなんてとりあえずいわないでくれよ。まったくもっていいチェコ日和じゃないかとりあえずプラハの春。とりあえず明日もがんばろうよとりあえず。いやあ枝豆枝豆。』。」

ふたご2 「なんですか枝豆枝豆。」

ふたご1

「これでビールの消費量がさらに伸びるという隠し味です。」

ふたご2 「せめてソーセージとかにしてもらえませんか。」

ふたご1 「ドイツの山村部でも過疎が深刻となっておりまして。」

ふたご2

「人はみんな都会に行ってしまうのですねえ。」

ふたご1

「ニーダーザクセン州のティフトリンゲローデ村では、新生児にベビーカーやベビー服のほか、レンタカーや毎朝の焼きたてパンのサービスのほか、村長が月二回ベビーシッターを引き受けてくれるとか。」

ふたご2

「村長自らですか。」

ふたご1 「選挙の時に使ったたすきで子供をおんぶしながら村長室でミルクをつくる。」

ふたご2 「ドイツでもたすきを使うんですか。」

ふたご1

「元気な赤ちゃんが村の公文書をびりびり。」

ふたご2

「そうしないようにちゃんと子守してくださいよ。」

ふたご1 「そのために村の助役がおむつ姿で子役となって猛練習中です。」
ふたご2

「また人口が減りそうですが。」

12月24日、メリー久留島通政

 

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